「金融が変われば、社会も変わる!」を合言葉に、未来の金融を描く方々の想いや新規事業の企画に役立つ情報を発信!

金融が変われば、社会も変わる!

トレンドを知る

コロナ後の人財募集のカギは多様な働き方、中小企業におススメのワケ

画像

人手不足で困っている、いくら募集しても人が集まらない、お悩みの方必見!その理由や、即始められる人手不足の対策を、専門家に解説してもらいます。ノンデスクワークを中心とした「ギグワーク」のプラットフォームを開発・運営するギグベース株式会社の田中祥司さんに寄稿いただきました。金融機関との協業も必見です。

中小企業が人手不足に陥りやすい理由

ギグベースでは、多様な働き方(フリーランス、副業・兼業、テレワーク)を積極的に取り入れつつ「これはいいな」と思える働き方に関しては、積極的に他社向けにも情報・サービス提供しています。実践を繰り返す中で、企業の規模や知名度・採用に投下するコストの多寡に関わらず活用可能な方法を見つけてきました。人手不足に困っている・採用を改善したい企業の方にその秘訣をお伝えします。

中小企業が人手不足になってしまう原因は複数ありますが、一般的なマクロ要因を以下に挙げてみます。

労働市場
人口減少や高齢化が進む中、若年層の就職希望者が不足していることが、人手不足の原因となっています。また、就職先が多様化していることにより、企業間で人財獲得の競争が激しくなっていることも要因の一つと考えられます。

業種・地域:
人手不足の原因は業種や地域によって異なりますが、一部の業種や地域では、労働力不足が深刻な状況となっています。特に、都市部から離れた地域や、重労働や低賃金で知られる業種では、人手不足が顕著です。

上記の2点のマクロ要因は、簡単に改善が難しいかもしれません。
一方で、以下にあげるミクロ要因は、自社の考え方や工夫次第で改善できそうなものです。

労働環境:
企業の労働環境が悪い場合、人財確保が困難になることがあります。例えば、給与が低く、労働時間が長く、休暇が少ない場合は、人財確保が難しくなります。また、女性や外国人の雇用も増えてきていますが、企業の多様性に対する理解や対応が不十分な場合も、人手不足の原因となることがあります。

採用方法:
採用方法が適切でない場合、なかなか採用が円滑に進まずに人手不足を引き起こすことがあります。例えば、選考プロセスが長い、採用条件が厳しい、採用枠が少ない、採用広告が適切でないなどが挙げられます。

人手不足を解消するために即効性のある手法

先ほど挙げた人手不足に陥る要因のうち、比較的簡単に低コストで改善できるのが、労働環境と採用方法だと考えています。
ギグベースでも実際に試していく中で、採用が円滑に進んだ実績などもあり、オススメしています。

リモートワーク

「今更そんなことを言われなくても分かっているよ」というコメントを頂いてしまいそうですが、ここで言いたいのは週1〜2日はリモートワークで働けますよ。という制度ではなく、従業員の方が働く時間の全てをリモートワークで働けるようにすることを指しています。これを推奨すると多くの中小企業の経営者の方は「ずっとリモートワークで働いていたら、意思疎通が難しいのでは?相談事など、いちいちweb会議をやるのは非効率に感じる」との意見をお持ちです。
そこでギグベースでは、以下の職種に限定して常時リモートワークでの雇用を推進しています。

クリエイター
コミュニケーションする時と手を動かす時が明確に分離しているため、リモートワークとオフィスワークでは生産性に変動がない。

インサイドセールス
電話/メール/web会議などを駆使して顧客開拓を進めることから、働く場所より営業する人のスキルやメンタルが生産性に起因する。

インサイドセールスという職種が存在しない中小企業の方もいらっしゃるかもしれませんが、社内の分業体制を時代に合わせられるか?が重要だと思っています。
例えば、テレアポで見込み客を開拓する場合、担当者はオフィスにいなくても十分機能することがあります。その際、生命保険の販売担当を長年経験した人財が、従前アプローチが出来なかった地域に眠っていたら、リモートワークという形で積極的に雇用することも可能と考えます。

フリーランス / 副業

フリーランス、副業といった働き方は数年前では一部の方が選択していたが、コロナ禍を背景に一気に普及してきました。企業の方も従前のフルタイムでの採用に固執することなく、活用を検討していくことをオススメします。求人市場では出会いにくい人財との出会いがあるかもしれません。

フリーランスや副業を活用するメリットには以下のようなものがあると感じています。

専門性が高い:
フリーランスや副業をする方は、専門的なスキルや経験を持っていることが多いです。自社の職員が持ち合わせていないスキルを持つ方に仕事を依頼することで、品質や効率の向上を図ることができます。

リスクが低い:
人財エージェントに大枚をはたいて、やっとの思いで採用した従業員が思った活躍をしてくれない。なんて思いをしたことがある経営者の方は少なくないはずです。フリーランスや副業の場合、このようなリスクは低くなります。

新しい採用手法を低コストで試してみる方法

前述の多様な働き方を自社内に取り入れてみることになったら、併せて導入検討をしてみたいツールがあります。

成果を可視化するためのツール

働いている姿が見られないと、本当にがんばっているかな?などと気にしたくなるものです。今でこそフルリモートワーク型の社員の割合が3割を超えてきたため、慣れっこですが、当初は必要以上に稼働状況を気にしてしまったものです。
これだけリモートワークが定着してきたため、稼働状況を自動で可視化してくれるツールなどが廉価に提供されてきました。
例)電話の応答をリモートワークで推進する場合
https://miitel.com/jp/(ギグベースでも活用していますが、電話の応答内容をAIが自動で文字起こししてくれます。例えばコールセンター業務なら電話の応答内容をすべてその成果として自動で残してくれます。)

バーチャルオフィスツール

ギグベースでは、職員にはバーチャルオフィスツールを利用してもらっています。リモートワークをする方とzoomなどを設定するのが大変でしたが、相手方の状況が可視化されるため便利です。
https://www.gather.town/(ギグベースはこちらを利用しています)
https://www.ovice.com/ja
まるでオフィスにいるかのように、同僚に声をかけたり、相談したりできます。
これらの準備が整ったら、いよいよ求人サイトへ掲載し、その反響の多さを感じてみてください。求人サイトに掲載する際には、採用できたら報酬が発生するサービスや応募1件あたりに課金されるサービスなどがオススメです。

多様な働き方を金融機関も支援している

マクロ要因やミクロ要因についても述べてきましたが、時代の流れやこうしたデジタル技術の変化を感じているのは事業者に限りません。人手不足に悩む事業者から相談をうける金融機関も多くの期待を寄せています。
ギグベースでは様々な企業や金融機関とも取組みを進め、そのために必要となるマッチングや費用の受け渡しといった機能を整備しています。詳細は以下のリンク先を見てください。
こうした協業の取組みで、地域や社会をよりよい世界へ進化・発展させることを通じて、働く人自身の個性が認められ、より活躍できるようになる、そんな「新しい働き方」の拠点(Base)になるのが、ギグベースの夢でありミッションです。
【この記事を書いた方】

【この記事を書いた方】

田中祥司(たなかしょうじ)さん
ギグベース株式会社 代表取締役社長

法政大学在学中に起業を志し、東京都学生起業家選手権にて優秀賞受賞。
その後起業・退社を経て、ギグベースに参画。2012年に代表取締役に就任
Octo Knotでも動画制作等、いつも大変お世話になっています。
https://gigbase.jp/
画像

執筆 オクトノット編集部

NTTデータの金融DXを考えるチームが、未来の金融を描く方々の想いや新規事業の企画に役立つ情報を発信。「金融が変われば、社会も変わる!」を合言葉に、金融サービスに携わるすべての人と共創する「リアルなメディア」を目指して、日々奮闘中です。

感想・ご相談などをお待ちしています!

お問い合わせはこちら
アイコン