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DXの新たな潮流 Digital Automationがもたらす業務変革 前編
DXの新たな潮流 Digital Automationがもたらす業務変革 前編
Digital Automationを支える技術 - 現状と未来への展望
Digital Automationを実現する要素技術は、これまでさまざまな企業・業界で活用され、業務効率化の目的を達成してきました。導入が進む中で新たな課題も上がってきましたが、各技術の操作性の改善やAIの活用によって、人間が負担する必要のある領域が減少し、Digital Automationの実現に近づいています。
●AI-OCR:従来のOCR(光学文字認識)にAI技術を組み合わせ、高精度で柔軟な文字認識を実現する技術です。ディープラーニングを活用し、手書き文字や複雑なレイアウトからも正確に文字を読み取ります。AIのパターン認識により、従来のルールベースOCRが対応できなかった変化やノイズにも適応します。しかし、紙の汚れや角度、レイアウト変更による精度低下や、特殊なフォント・言語への対応が完璧でない課題があります。課題解決のため、多様なデータで継続的に学習し、フィードバックを取り入れて特定業務や環境に最適化されたモデルを構築します。現在、精度においては人間より高いレベルを達成しています。
●ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA):定型的な事務作業を自動化し、労働コスト削減と業務効率化を目指す技術です。人間のキーボード入力やマウス操作を記録・再生し、業務を自動化します。しかし、事前に業務フローを人間が設計・設定する必要があり、複雑な意思決定や例外処理への対応が難しく、業務変更時の設定・メンテナンスに時間とコストがかかる課題があります。これらの課題を解決するため、AIと連携してデータのパターンやルールを自動学習し、例外処理や業務変更にも柔軟に対応します。これにより、設定やメンテナンスの手間を削減し、より高度な業務自動化が可能となります。
●ノーコード・ローコードプラットフォーム:プログラミングの専門知識がなくてもアプリケーションやシステムを開発・カスタマイズできるプラットフォームです。視覚的なUIやドラッグ&ドロップでユーザーが直感的に設計・機能追加を行い、バックエンドでプラットフォームが自動的にコードを生成・管理します。しかし、複雑な要件や高度なカスタマイズが必要な場合、機能が制限されることや、プラットフォーム依存により他システムとの連携や将来の移行が難しくなるリスクがあります。これらの課題を解決するため、プラットフォームの機能拡張を行い、複雑な要件にも対応可能にします。さらに、オープンな標準規格やデータモデルを採用し、他システムとの連携性を高めます。ユーザーコミュニティの活性化やサポート強化で、利用者のスキルアップと問題解決を支援します。
●マーケティングオートメーションツール(MAツール):顧客の行動データや購買履歴、属性の分析、メルマガ配信のタイミング調整、分析レポート作成など、マーケティングに必要な機能を一括提供するツールです。優良顧客へのクーポン送信や誕生日・記念日のメッセージ自動配信などで、顧客との接点を増やし、購買意欲を高める施策を簡単に実施できます。しかし、プッシュ型アプローチが容易になったことで、過剰な通知による顧客体験の低下が課題となっています。これを解決するため、AIを活用して顧客データに基づくパーソナライズされたコンテンツを生成し、適切な頻度で個々の顧客に響くメッセージを届けることが期待されています。
●ワークフローツール:作業の可視化、タスク管理、自動通知を通じて業務プロセスの標準化と自動化を支援するツールです。稟議や決裁など複数人が関与するプロセスでも、タスクのステータスや進捗を一目で把握し、滞りを早期に発見できます。しかし、企業固有の業務プロセスに合わせたカスタマイズに時間とコストがかかり、ユーザーがツールを使いこなすためのトレーニングが必要という課題があります。これらの課題を解決するため、ノーコード・ローコード機能を強化し、コーディングスキルがなくても直感的にカスタマイズやフロー設計を可能にします。さらに、ユーザーインターフェースの改善やAIによるプロセス最適化機能の導入で、使いやすさと効率性を向上させます。
●生成AI:人工知能を用いてテキスト、画像、音声などの新たなコンテンツを生成する技術で、コンテンツ制作やデザイン、自動応答システムなどで活用されはじめました。大規模なデータセットを学習したAIモデル(例:GPTなど)を使用し、入力データや指示に基づいて新しいコンテンツを生成します。これにより、人間が手作業で作成するよりも迅速かつ大量にコンテンツを生産できます。しかし、意図しない情報や誤情報の生成、偏見や差別を含むコンテンツの生成、著作権侵害やプライバシーの問題などの課題があります。これらを解決するため、モデルの学習データを厳選し、倫理的・法的なガイドラインに沿った開発を行います。生成結果に対するフィルタリングや評価システムを導入して不適切なコンテンツの出力を防ぎ、ユーザーからのフィードバックを取り入れてモデルを継続的に改善し、品質と信頼性を向上させます。
●AI-OCR:従来のOCR(光学文字認識)にAI技術を組み合わせ、高精度で柔軟な文字認識を実現する技術です。ディープラーニングを活用し、手書き文字や複雑なレイアウトからも正確に文字を読み取ります。AIのパターン認識により、従来のルールベースOCRが対応できなかった変化やノイズにも適応します。しかし、紙の汚れや角度、レイアウト変更による精度低下や、特殊なフォント・言語への対応が完璧でない課題があります。課題解決のため、多様なデータで継続的に学習し、フィードバックを取り入れて特定業務や環境に最適化されたモデルを構築します。現在、精度においては人間より高いレベルを達成しています。
●ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA):定型的な事務作業を自動化し、労働コスト削減と業務効率化を目指す技術です。人間のキーボード入力やマウス操作を記録・再生し、業務を自動化します。しかし、事前に業務フローを人間が設計・設定する必要があり、複雑な意思決定や例外処理への対応が難しく、業務変更時の設定・メンテナンスに時間とコストがかかる課題があります。これらの課題を解決するため、AIと連携してデータのパターンやルールを自動学習し、例外処理や業務変更にも柔軟に対応します。これにより、設定やメンテナンスの手間を削減し、より高度な業務自動化が可能となります。
●ノーコード・ローコードプラットフォーム:プログラミングの専門知識がなくてもアプリケーションやシステムを開発・カスタマイズできるプラットフォームです。視覚的なUIやドラッグ&ドロップでユーザーが直感的に設計・機能追加を行い、バックエンドでプラットフォームが自動的にコードを生成・管理します。しかし、複雑な要件や高度なカスタマイズが必要な場合、機能が制限されることや、プラットフォーム依存により他システムとの連携や将来の移行が難しくなるリスクがあります。これらの課題を解決するため、プラットフォームの機能拡張を行い、複雑な要件にも対応可能にします。さらに、オープンな標準規格やデータモデルを採用し、他システムとの連携性を高めます。ユーザーコミュニティの活性化やサポート強化で、利用者のスキルアップと問題解決を支援します。
●マーケティングオートメーションツール(MAツール):顧客の行動データや購買履歴、属性の分析、メルマガ配信のタイミング調整、分析レポート作成など、マーケティングに必要な機能を一括提供するツールです。優良顧客へのクーポン送信や誕生日・記念日のメッセージ自動配信などで、顧客との接点を増やし、購買意欲を高める施策を簡単に実施できます。しかし、プッシュ型アプローチが容易になったことで、過剰な通知による顧客体験の低下が課題となっています。これを解決するため、AIを活用して顧客データに基づくパーソナライズされたコンテンツを生成し、適切な頻度で個々の顧客に響くメッセージを届けることが期待されています。
●ワークフローツール:作業の可視化、タスク管理、自動通知を通じて業務プロセスの標準化と自動化を支援するツールです。稟議や決裁など複数人が関与するプロセスでも、タスクのステータスや進捗を一目で把握し、滞りを早期に発見できます。しかし、企業固有の業務プロセスに合わせたカスタマイズに時間とコストがかかり、ユーザーがツールを使いこなすためのトレーニングが必要という課題があります。これらの課題を解決するため、ノーコード・ローコード機能を強化し、コーディングスキルがなくても直感的にカスタマイズやフロー設計を可能にします。さらに、ユーザーインターフェースの改善やAIによるプロセス最適化機能の導入で、使いやすさと効率性を向上させます。
●生成AI:人工知能を用いてテキスト、画像、音声などの新たなコンテンツを生成する技術で、コンテンツ制作やデザイン、自動応答システムなどで活用されはじめました。大規模なデータセットを学習したAIモデル(例:GPTなど)を使用し、入力データや指示に基づいて新しいコンテンツを生成します。これにより、人間が手作業で作成するよりも迅速かつ大量にコンテンツを生産できます。しかし、意図しない情報や誤情報の生成、偏見や差別を含むコンテンツの生成、著作権侵害やプライバシーの問題などの課題があります。これらを解決するため、モデルの学習データを厳選し、倫理的・法的なガイドラインに沿った開発を行います。生成結果に対するフィルタリングや評価システムを導入して不適切なコンテンツの出力を防ぎ、ユーザーからのフィードバックを取り入れてモデルを継続的に改善し、品質と信頼性を向上させます。
Digital Automationを実現するためには、これまでの事例でも紹介したように複数の要素技術の組み合わせと各段階の取り組みの積み重ねが求められています。AI-OCRによって手書き文字がデジタル化され、デジタル化された情報をもとにRPAが個別業務の自動化を進めることができます。また、情報がデジタル化されたことで生成AIやMAツールが活用できる基盤が整えられ、業務プロセス全体の自動化を進めることが可能な世界となってきました。
しかしながら、既存で活用しているシステムとの統合も含め、業務プロセス内で複数の要素技術が複雑に絡まりあうことで、管理コストの増加や従業員側が扱いを理解する負担が増加している点も指摘されています。それらの課題に対して、今後は生成AIが人間の業務を理解し、適切な自動化ツールを選択・活用する方向性が注目されています。生成AIが同僚のような存在として業務を効率化する、仮想的なデジタル・ワーカー「デジタル従業員」の開発・試験導入も進んでいます。
しかしながら、既存で活用しているシステムとの統合も含め、業務プロセス内で複数の要素技術が複雑に絡まりあうことで、管理コストの増加や従業員側が扱いを理解する負担が増加している点も指摘されています。それらの課題に対して、今後は生成AIが人間の業務を理解し、適切な自動化ツールを選択・活用する方向性が注目されています。生成AIが同僚のような存在として業務を効率化する、仮想的なデジタル・ワーカー「デジタル従業員」の開発・試験導入も進んでいます。
Digital Automation実現への道筋—プロセス改革の新たなアプローチ
事例や要素技術を紹介してきましたが、アナログ・物理データをデジタルデータに置き換えるデジタイゼーションへの着手も難航する企業にとって、Digital Automationは技術的にもプロセス改革の観点からも難解なものに映るかもしれません。しかし、Digital Automationのヒントは意外にもデジタルの枠を超えた物理世界に存在しています。その最たる例が「Amazon社のフルフィルメントセンター(FC)」です。
通常、配送物の梱包作業は、人が広大な倉庫を歩き回り、棚から必要な商品をピックアップすることで行われます。しかし、AmazonのFCではこのプロセスがほぼ自動化されています。ここには、プロセス改革を含めたDXのベストプラクティスが詰まっており、Automationの未来像を垣間見ることができます。
通常、配送物の梱包作業は、人が広大な倉庫を歩き回り、棚から必要な商品をピックアップすることで行われます。しかし、AmazonのFCではこのプロセスがほぼ自動化されています。ここには、プロセス改革を含めたDXのベストプラクティスが詰まっており、Automationの未来像を垣間見ることができます。
●自動化を軸にしたプロセス改革:棚が動く倉庫
AmazonのFCでは、商品の収納された棚自体が移動し、スタッフのもとへとやってきます。スタッフはその場を動かずに、棚から指定された商品を取り出すだけで済みます。さらに、どの商品を梱包するかは作業場のディスプレイや棚側の光源が指示してくれます(リンク先動画参照)。この仕組みにより、スタッフの移動を最小限に抑え、作業効率を大幅に向上させています。
●人による判断の除去:整理整頓を捨てた在庫管理
在庫の納品時、スタッフはどこに商品を収納するかを考える必要がなく、空いている棚に適当に商品を詰めていくだけです。従来であれば、商品ごとに決まった場所に整理して収納し、人の手で在庫の秩序を維持していました。しかし、Amazonのシステムではそれが不要となっています。これは、デジタル技術によって在庫情報を一元管理し、必要な商品がどの棚にあるかを常に把握しているためです。
その結果、同じ商品コードの商品であっても異なる棚にばらばらに収納されています。例えば、同じペンを複数本梱包する際、異なる棚が順番にスタッフのもとへとやってくることがあります。しかし、システムがすべてを管理しているため、スタッフは混乱することなく作業を進めることができます。
また、在庫数はリアルタイムでシステムにより正確に管理されているため、ECサイト上での「残り何点」といった在庫情報も適切に表示されます。これにより、顧客は常に最新の在庫情報をもとに購入判断を行うことができ、満足度の向上につながります。
●育成なく機能する会社:アマチュアでも最初からプロ並みの業務
このDXにより、専門的な教育を受けていないスタッフでも、従来の倉庫におけるプロと同等の効率で作業を行うことが可能となります。これにより、人手不足を補えるだけでなく、熟練者を人間ならではの価値を生み出す業務に割り当て直すことも可能になります。
このように、最終的なゴールである自動化を前提として業務を組み上げ直すことで、現在の業務をデジタル化するのとは比べものにならないほどの変化を起こすことができます。
AmazonのFCでは、商品の収納された棚自体が移動し、スタッフのもとへとやってきます。スタッフはその場を動かずに、棚から指定された商品を取り出すだけで済みます。さらに、どの商品を梱包するかは作業場のディスプレイや棚側の光源が指示してくれます(リンク先動画参照)。この仕組みにより、スタッフの移動を最小限に抑え、作業効率を大幅に向上させています。
●人による判断の除去:整理整頓を捨てた在庫管理
在庫の納品時、スタッフはどこに商品を収納するかを考える必要がなく、空いている棚に適当に商品を詰めていくだけです。従来であれば、商品ごとに決まった場所に整理して収納し、人の手で在庫の秩序を維持していました。しかし、Amazonのシステムではそれが不要となっています。これは、デジタル技術によって在庫情報を一元管理し、必要な商品がどの棚にあるかを常に把握しているためです。
その結果、同じ商品コードの商品であっても異なる棚にばらばらに収納されています。例えば、同じペンを複数本梱包する際、異なる棚が順番にスタッフのもとへとやってくることがあります。しかし、システムがすべてを管理しているため、スタッフは混乱することなく作業を進めることができます。
また、在庫数はリアルタイムでシステムにより正確に管理されているため、ECサイト上での「残り何点」といった在庫情報も適切に表示されます。これにより、顧客は常に最新の在庫情報をもとに購入判断を行うことができ、満足度の向上につながります。
●育成なく機能する会社:アマチュアでも最初からプロ並みの業務
このDXにより、専門的な教育を受けていないスタッフでも、従来の倉庫におけるプロと同等の効率で作業を行うことが可能となります。これにより、人手不足を補えるだけでなく、熟練者を人間ならではの価値を生み出す業務に割り当て直すことも可能になります。
このように、最終的なゴールである自動化を前提として業務を組み上げ直すことで、現在の業務をデジタル化するのとは比べものにならないほどの変化を起こすことができます。
変革への挑戦—組織と個人が描くDigital Automationの未来
Digital Automationを実現するためには、企業と従業員の双方が変化に適応し、新たな働き方を受け入れる必要があります。長年の業務プロセスや習慣が比較的に根強く残る金融業界では、規制もひときわ厳しく、Digital Automationによる業務の変革が進みづらい傾向があるようです。Amazonの例のように大々的な変化は難しいかもしれません。しかし、これからの時代を生き抜くためには、そのような抵抗を乗り越え、積極的に変化に適応していくことが不可欠です。
一方で、自動化が進むと「雇用が失われるのではないか」という懸念を持つ人も少なくありません。産業革命以降、同様の議論は繰り返されてきましたが、新たな技術によって生まれた時間とリソースが、新たな産業や職種を創出してきました。これは社会全体だけでなく、企業内においても同様です。
自動化された倉庫ではアマチュアがプロ以上の業務効率を出せていたように、自動化の進展により、専門的なスキルがなくても業務を遂行できるようになっていくのです。つまり、「自分には今の仕事しかできない」と考えている人にとっては、自動化が進むと仕事一つ一つの難易度が下がり、多様な場で活躍できるようになるということです。
このような個人の可能性を最大限に引き出すためには、企業もまた、業務プロセスの見直しや組織改革に取り組む必要があります。その場しのぎの最適化を重ねた結果、全体として複雑化し、自動化が困難な状況に陥っていることが多いのです。これは個別最適化の弊害と言えます。RPAなどのツールは部分的な効率化には有効ですが、全体最適化にはつながりません。
Digital Automationは業務全体を見渡し、一貫性のあるプロセス改革を行うことで効果を発揮します。つまり、Digital Automationは全体最適の極致であり、その実現には企業全体での取り組みが不可欠です。現状の業務をすべて捨て去ることは難しいかもしれませんが、既存のプロセスと並行して新たな自動化の取り組みを始めることは可能です。5年、10年先を見据え、新しい業務のあり方を模索しはじめることが持続的な成長への鍵となります。
しかし、その道のりは決して平坦ではありません。変革には内部の視点だけでなく、外部の視点が必要な場合も多々あります。自社だけでプロセス改革を進めるのは難しく、既存の慣習や固定観念が障壁となることがあります。第三者の客観的な視点を取り入れることで、見落としていた課題や新たな解決策が見えてくることもあります。何をどのように自動化していくのか、その具体的な道筋を一から考えることは容易ではありません。しかし、専門的な知識や経験を持つパートナーと協力することで、そのプロセスをスムーズに進めることが可能です。
私たちも、DXから始めるプロセス改革について専門の組織を作りサポート体制を整えています。もしご興味があれば、一緒に未来の業務のあり方を考えてみませんか。
変化への第一歩を踏み出すのは勇気のいることですが、その先には新たな可能性と成長が待っています。Digital Automationがもたらす未来に向けて、共に歩んでいきましょう。
一方で、自動化が進むと「雇用が失われるのではないか」という懸念を持つ人も少なくありません。産業革命以降、同様の議論は繰り返されてきましたが、新たな技術によって生まれた時間とリソースが、新たな産業や職種を創出してきました。これは社会全体だけでなく、企業内においても同様です。
自動化された倉庫ではアマチュアがプロ以上の業務効率を出せていたように、自動化の進展により、専門的なスキルがなくても業務を遂行できるようになっていくのです。つまり、「自分には今の仕事しかできない」と考えている人にとっては、自動化が進むと仕事一つ一つの難易度が下がり、多様な場で活躍できるようになるということです。
このような個人の可能性を最大限に引き出すためには、企業もまた、業務プロセスの見直しや組織改革に取り組む必要があります。その場しのぎの最適化を重ねた結果、全体として複雑化し、自動化が困難な状況に陥っていることが多いのです。これは個別最適化の弊害と言えます。RPAなどのツールは部分的な効率化には有効ですが、全体最適化にはつながりません。
Digital Automationは業務全体を見渡し、一貫性のあるプロセス改革を行うことで効果を発揮します。つまり、Digital Automationは全体最適の極致であり、その実現には企業全体での取り組みが不可欠です。現状の業務をすべて捨て去ることは難しいかもしれませんが、既存のプロセスと並行して新たな自動化の取り組みを始めることは可能です。5年、10年先を見据え、新しい業務のあり方を模索しはじめることが持続的な成長への鍵となります。
しかし、その道のりは決して平坦ではありません。変革には内部の視点だけでなく、外部の視点が必要な場合も多々あります。自社だけでプロセス改革を進めるのは難しく、既存の慣習や固定観念が障壁となることがあります。第三者の客観的な視点を取り入れることで、見落としていた課題や新たな解決策が見えてくることもあります。何をどのように自動化していくのか、その具体的な道筋を一から考えることは容易ではありません。しかし、専門的な知識や経験を持つパートナーと協力することで、そのプロセスをスムーズに進めることが可能です。
私たちも、DXから始めるプロセス改革について専門の組織を作りサポート体制を整えています。もしご興味があれば、一緒に未来の業務のあり方を考えてみませんか。
変化への第一歩を踏み出すのは勇気のいることですが、その先には新たな可能性と成長が待っています。Digital Automationがもたらす未来に向けて、共に歩んでいきましょう。
立川 将(たてかわ まさる)
蔀 穂高(しとみ ほだか)
NTTデータ 社会基盤ソリューション事業本部 ソーシャルイノベーション事業部 アセットビジネス統括部 アセットビジネス担当 主任
2020年に経験者採用でNTTデータ入社後、通信事業者向け設備管理システムの顧客営業や地理空間コンテンツの配信サービスの新規立ち上げなどに従事。2023年からはローコードツールの販売や開発プロジェクトに関する提案営業、幅広いお客様に対してローコードソリューションを活用いただくためのデリバリサービスの企画など幅広く対応している。
2020年に経験者採用でNTTデータ入社後、通信事業者向け設備管理システムの顧客営業や地理空間コンテンツの配信サービスの新規立ち上げなどに従事。2023年からはローコードツールの販売や開発プロジェクトに関する提案営業、幅広いお客様に対してローコードソリューションを活用いただくためのデリバリサービスの企画など幅広く対応している。
櫻井 瑞希(さくらい みずき)
NTTデータ 社会基盤ソリューション事業本部 ソーシャルイノベーション事業部 アセットビジネス統括部 アセットビジネス担当 主任
総合人材サービス企業にて、ITコンサルタントを経て2024年9月、NTTデータに入社。WinActorをはじめとしたローコードツールの企画営業を担当。
総合人材サービス企業にて、ITコンサルタントを経て2024年9月、NTTデータに入社。WinActorをはじめとしたローコードツールの企画営業を担当。
※本記事の内容は、執筆者および協力いただいた方が所属する会社・団体の意見を代表するものではありません。
※記事中の所属・役職名は執筆当時のものです。
※記事中の所属・役職名は執筆当時のものです。
2015年、NTTデータに入社。技術開発本部にて量子コンピュータやロボティクスなど最先端技術の研究開発をリード。2020年から4年間、「NTT DATA Technology Foresight」の策定に従事。2024年より現担当へ異動。金融分野におけるフォーサイト起点のビジネス創出に挑み、新たな価値の創造を目指している。