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金融が変われば、社会も変わる!

挑戦者と語る

18世紀の市民革命、産業革命から現在のDAOまで 自律分散社会の流れ

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Web1.0からWeb2.0の時代でWebを使った私たちの生活は大きく変わりました。大規模プラットフォーマーの提供するサービスを利用し、WebとWeb以外の世界の双方でとても効率的に活動できるようになっています。一方でプラットフォーマーの提供する中央集権型システムに依存することのリスクも散見されています。私たちはどのように行動することで、本当の意味で自律し自由に暮らしていけるのでしょう。情報銀行、ブロックチェーンやWeb3、メタバースという概念の登場により具体化する自律分散社会とはどのようなものか、NTTデータの3人のスペシャリスト、金融のデジタル/イノベーションが専門の山本英生さん、情報銀行が専門の花谷昌弘さん、ブロックチェーンが専門の赤羽喜治さんが18世紀の市民革命、産業革命、計算機科学の発展、現代のDAO、メタバースについて語り合いました。
この3名は、2023年1月24日(火)、25日(水)の2日間、NTTデータが開催するオンラインカンファレンスInnovation Conference 2023で講演します。本記事は3名の自律分散社会に対する価値観を共有したものになります。

プラットフォーマーへの依存

花谷さん 私はこれまで写真のデータ保存に、Googleフォトを利用していたのですが、2021年5月に無料・容量無制限から有料化されました。代わりにAppleのiCloudに移行したらそれも値上げ。このほかのインターネットサービスも便利だからと利用していますが、大手プラットフォーマーに依存していることを強く感じました。

依存しすぎることに違和感があり、今は自宅にNAS(Network Attached Storage)のサーバーを設置して写真以外のデータもNASに保存しています。私は情報銀行をビジネスとして取り組んでいることもあり、個人情報を個人がコントロールするには、プラットフォーマーのストレージサービスではなく、NASに個人情報を置く必要があると思っています。

情報銀行のスペシャリスト 花谷さん

赤羽さん 自分の情報を自分のコントロール下に置くという意味ではNASに個人情報を置いて適切に制御することもまた自律分散的であると言えます。一方で現在のWeb3やブロックチェーンの動向を見る限り、国や企業といった中央集権的なモノからの脱却を謳っている反面、形を変えたプラットフォーマーが出現している現状を見ると十分に自律分散な状態であると言えず、発展途上な状態と言えます。

スマホやネットが誰にとっても身近なものとなり、Web3のような分散型の仕組みが進化するのは極めて正当な進化です。しかし、現状は既存の社会、国やプラットフォーマーに依存している状態とあまり変わらないように見えますね。
分散型自律組織(Decentralized Autonomous Organization:DAO)における意思決定は、ガバナンストークン保有者によりルールに基づいて提案や投票が行われます。その運営にはブロックチェーン技術が使われており「民主的」であると言われています。
しかしスタートアップメンバや大口投資家がトークンを大量に保有して決定する力が寡占状態にあったり、トークンが売却されて「分散性が増す」ことはストックオプションの行使に相当すると見ることができ、従来の資本が支配している構図を革新的に変えたかは疑問が残ります。

トークン保有者の投票により運営するという自律的な側面も見られますが、実際には極めて低い定足数や投票率であることを鑑みればまだ道半ばといったところではないでしょうか。DAOが本来目指している「個々人の参画による自律的な社会」という意義を踏まえた時、単に「皆で投票をしているから民主的なのだ」とするのは不足感が否めないところです。

「民主的」という言葉を使うのであれば少なくとも18世紀や19世紀の市民革命、産業革命まで遡り歴史を紐解いて、その意味していたことや目指していたことの変遷を踏まえておく必要があるように感じます。
山本さん ブロックチェーンをこれまでビジネスとしてきた赤羽さんによる現在のWeb3状況についての見解ですね。Web3と同様にメタバースも時流の用語です。メタバースのアーキテクチャーが自律分散かと言うとプラットフォーマーに寄っている状態であると認識しています。メタバースとWeb3が同時に注目されているというのは、現状の社会の閉塞感を打破するという点で同じ方向を向いているからとも言えます。

私は価値交換に現金がまだ有効に作用する現代で、メタバース内での決済についていろいろと考えています。Web3は絶対的な自律分散までたどり着いていない状態でWeb2.0とWeb3は併存しています。現状はガバナンストークンを用いても一部の組織や個人が権力を行使する状態となってしまいかねないという課題がありますが、その課題を解決し、AIなどで人間の恣意的な部分を除いたガバナンスがされていく可能性も考えられます。

自律分散社会の歴史的背景

花谷さん Web3によって、個人個人がより個として確立されていくことを期待しています。例えば現代社会では、終身雇用がまだ残っており転職が怖いという層が一定の割合で存在します。企業という生活のプラットフォームの所属を変えて、自分の将来設計を自分ですることが自律し自由に生きていくことにつながるでしょう。
自分の能力や実績がブロックチェーンでしっかりと保証されればより自由に生きることができると思います。少子高齢化や結婚しない若者という社会課題の解決にも自律の概念が有効だと思います。
赤羽さん 18世紀のフランス革命やアメリカ独立、イギリスの産業革命に端を発し現代の市民社会に至る、大きな民主化の流れの中にプルードンという人がいます。それまでの君主制に立脚した欧州の国際秩序であるウィーン体制を崩壊させた、1848年革命と総称される欧州諸国の民主化運動の中でその一翼を担っていたフランスの思想家・活動家です。

彼や彼の賛同者であるバクーニンから始まり、現代のチョムスキー(アメリカの言語学者・認知科学者)や台湾のオードリー・タン(技術者であり閣僚である一方、自身を「保守的なアナーキスト」と呼ぶ)に至る多様なアナーキズムの流れにおいて、「平等で自由な諸個人が、自立と相互扶助によって中央政府に依存しない新社会を建設する」という基本的な考え方は通底していると考えており、自律分散社会という概念もまたその流れの中に位置づけることができると思います。

ただ、19世紀には当然ITは存在しません。当時の民衆には距離的制約を超えた即時情報交換手段もなければ時間的制約を超えて知識を蓄積しアクセスする手段もなく、自律分散社会を担う個人が確立されていませんでした。当時いろいろと試みられた民衆からの自発的な動きが失敗した要因の一つだったと思いますし、現代においても解消されたとするのは難しいかもしれません。

ITの発展でインターネットの普及やAIによるアシストも実現されてきています。しかし誰かが作ったAIを使った個の確立すなわち自律が、本当の意味での自律なのか単なる依存なのかは疑問に思われる方もいるかと思います。
Web3が実現する自律分散社会に期待が集まっていますが、実情は先ほど触れた低投票率に見られる圧倒的な無関心であり、あるのはガバナンストークンの投機的な値上がりへの期待だけなのではないかと危惧しています。Web3が道半ばというのは、技術的な部分だけでなく、人間側の課題も多いと思います。

ブロックチェーンのスペシャリスト 赤羽さん

山本さん 歴史的に自律分散というのが古くから意識され始め、果たせない状態が続いているようですね。コンピューターシステムの業界にいると、集中と分散を繰り返し、少しずつではあるがスパイラルアップして進化していることは感じています。しかし完全に自律した自由な状態を求めているかとは言い切れません。プラットフォーマーや企業に何らかの管理やアシストを必要としている段階だと思います。
エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」の持つ背景が再構築されている印象もあります。自由を求めながらも自由から逃走したいという人間の本能がありながらも少しずつ自律し、自由になっているような気がしています。
赤羽さん Web3がプラットフォーマーから独立した、自律した個の活動を具現化するには、計算機科学の発展も重要な要素と考えられます。現代のWebに通じる概念であるハイパーテキストという概念・用語を1960年代に生み出していたテッド・ネルソンは、コンピューティングパワーを誰でも安価に使いこなし、ネットワーク化された知識をシンプルなインタフェースでアクセス可能にする未来への情報やアイデアをその著書「COMPUTER LIB」にまとめています。
個々の技術の栄枯盛衰はあれど、こうした中央集権から自律分散の流れは一貫しており不可逆的なものと言ってよいのではないでしょうか。その積み重ねの中にWeb3も位置づけることができると考えます。

テッド・ネルソンの著書 COMPUTER LIB / Dream Machines (赤羽さん所有 表紙には著者のサイン入り)

花谷さん 情報銀行についてもWebのように段階的に進めていくことになるのと思います。そこで情報をどこに置くのかという問題が発生しています。プラットフォーマーや国などの一定の権限を持った組織が管理するか、個人がNASで管理するかという集中と分散のどちらを選択するかという問題が出てきます。
赤羽さん デジタル通貨的なものをウォレットとして安全に管理することを、すべて自己責任としてしまうのは困難だと考えると、中央集権的に管理することが妥当だとする立場もありえますね。
山本さん 情報銀行に格納する個人情報、ブロックチェーンで管理されるデジタル通貨のような類のもの、メタバース上交換される価値、どれもその情報をどこに置いて誰が責任を持って管理するかという点は共通ですね。ただWeb3の出現以降、個人が自分の情報を管理するという考えは譲れないようになったと思います。

ルソーが社会契約論で扱ってきた主題がWeb3で改めて注目されると思っています。社会はいったんWeb2.0で中央集権を選びました。しかしいくつか問題があり、自律分散の形をとるためにWeb3の流れが発生したと見ていいでしょう。赤羽さんがおっしゃる通り、歴史的に見ても中央集権から自律分散への流れは不可逆的に思えます。
Web3を実現するコンピューター等の技術的な課題と、個人が自律に耐えられるかという課題が存在して、今後どのように克服するかが課題ですね。

初代カシオミニ(1972年製電卓。従来相場の1/3という値段で世界を席巻し、計算能力のパーソナル化という新時代を拓いた。ストラップはそれまでの電卓が高価だった名残。赤羽さん所有)

自律分散社会の生き方

花谷さん 市民革命による国家からの自律と、産業革命も同じように個人の生き方に大きな影響を与えました。産業革命で工場ができたことをきっかけに、工場で働く人材向けの教育を学校などで行うようになったと言われています。それまでは、個人事業や家内制手工業などで、家業としている仕事は親が子どもに教えていました。
今後は製造やサービスなどの自動化で働き方や教育も大きく変わっていくと思います。自分の実力を職場で発揮できているのかなどを評価し、個人のキャリアをブロックチェーンで保証することも考えられます。そうすると副業、兼業、転職の比率も多くなるかもしれません。
山本さん 能力のある人だけが自由な働き方ができるようになってしまう可能性がありますね。電力や水道などのインフラの維持や、生産の現場としての工場など人が必要な部分はあり、必ずしも自由な働き方ができない場合もあります。自由な働き方ができる人だけがメリットを得られる状態を乗り越えることが必要です。
花谷さん 自由な働き方が選べる人と、そうでない人の分断が起こらない仕組みは必要で、それにはメタバースが使えると思います。もうすでにトレンドは変わりつつありますが、新卒一括採用からのリニアなキャリア形成だけでなく、いろいろなルートがあることを受容するようになっています。
赤羽さん コロナでテレワークをするようになり、9時から15時まではA社、15時から18時まではB社という働き方もできるようになりました。一方が物理的にある場所にいる必要があるインフラや製造ラインの維持、ジムのインストラクターなどの職場で、もう一方がメタバースのような物理的な制約がないデスクワークの職場などうまく使い分けができるようになるといいと思います。ARゴーグルをつけるのが必須のメタバースではなく自分の存在する空間を切り替える手段としてのメタバースは意味が大きいです。
山本さん メタバースや自律分散社会の話をするうえで、国という概念はとても重要なものです。情報銀行も国を越え、すなわち越境することをどう考えるかが課題としてあります。自律分散を望ましいものとするなら、国の存在をどう考えるか、自律分散と国という概念はトレードオフの関係にあると言ってよいと思います。
花谷さん エストニアのe-レジデントが参考になります。エストニアは国民数300万人の国です。e-レジデントに登録すると、居住していなくても、外国人であっても、会社設立の権利がもらえるなどエストニア国民と同じ権利がもらえます。フィジカルな国とバーチャルな国が存在しているということです。日本では山古志村がDAOを取り入れている事例として有名ですが、自分自身が所属するデジタルな国を世界中から選ぶこともできるかもしれません。
赤羽さん 今物理的にある国を前提に選ぶのか、デジタルを前提に国を作るのかということですね。デジタルでできた国をこれまでの国と同様に扱っていいのかという論点はあります。現在の国家はITのない時代を背景に成立しています。IT化が進んだ今、改めて国というものを考え直してもいいのかもしれません。
山本さん デジタルの国が前提になると人気のないところは国民がいなくなるということも考えないといけないですね。人気がない国なら消えてしまっていいと考えていいのでしょうか。地方創生と同様の課題で、過度な競争は必要なのかという議論もあります。
デジタルの国民がいくら増えても物理的な暴力が起こるとオンラインの世界のデジタルな国は無力な側面もあります。自律した個人にとっての国という概念は、情報銀行、デジタル通貨的な価値移転の仕組み、仮想世界のメタバースの発展などをベースに考慮せざるを得ませんね。

自律と分散の概念

山本さん 自律という概念はこれまで議論してきましたが、分散という概念は必要でしょうか?自律と分散はセットのように使っていますが、自律集中ということは概念的にありえるのでしょうか。

金融のデジタル/イノベーションのスペシャリスト 山本さん

赤羽さん まず分散という概念がそもそも何かという論点があります。情報を自分のものとして自分が管理している時点で、情報の管理という点で自律し、分散していると言えます。自分のものを自分で責任を持ち管理できる状態が自律している状態と言えると思います。
物理的に集中していても、自分のものを自分で責任を持ち、他者の干渉を受けず管理されている状態ができれば自律していることになります。
山本さん 主となるのは「自律していること」であり「分散」はその手段ということですね。自律した状態が保てるのであれば必ずしも分散でなくてもよい、しかし自律と分散は相性がいい、何をもって分散であるかというものは相対的なのでしょうね。こうした状況で自律の先にある自由を目指すことになっていくのでしょう。
自律を実現する視点で情報銀行の概念は個人情報の持ち方に一石を投じたと思います。螺旋階段を上るように少しずつ自律の先の自由に向かっているように見えます。しかし自律分散は過去から言われてきたのですが、何らかの阻害要因があって実現できていません。どんな理由だと思いますか?
赤羽さん 歴史的には「人民に力を」というスローガンが何度かあがりましたが、与えられた力を扱うだけのキャパシティーが個人になかったと言えます。最近のSNSで見られるようなエコーチェンバー効果的なものも自律を妨げている原因となりえます。情報のつながりが可視化されるのですが、つながりのある情報は個人の行動や嗜好により偏りがあります。このようなエコーチェンバー効果が個人の判断をゆがめることも多いです。こうした状況は改善されるべきであると考えます。
花谷さん 情報がある程度操作される状態では、個人が本来想定していない方向に意見や行動が向かっていくことがあると思います。推薦された情報のうち、見たいものしか見なければ、極端な意見や行動だけが残ります。物理的な場所や状況から逃れられないというのも、自律を阻害する要因になります。これは分断の原因になります。見たいものを見てそれが世界のすべてであると思い込んでしまうこともあり、情報を受け入れる人間の問題でもあります。
赤羽さん 工場での労働を教育したように、デジタル社会の教育も必要ということですね。DAOでは企業による統治ではなく、運営に権利を持つ個人が投票するから民主的と言われることもあります。でも投票で決めるから民主的と短絡的に言っていいのかは疑問です。

むしろ「採決とは、公の場でなされる勝負であって、そこでは誰かが負けを見ることになる(中略)採決は、屈辱や恨みや憎しみを確実にするのに最適な手段」(デヴィッド・グレーバー)とする意見もあります。
民主的なプロセスに足りえるには何があればいいのかは技術者としての範疇を超えますが、例えば予見できる未来の可能性を可視化して最適な選択肢についてのコンセンサス形成を支援する、というところなら投票という単なる集計処理よりはやる意義がありそうです。
山本さん メタバースでは、仮想世界という特徴により、以前と比べ大量のデータを使った複数のシミュレーションを走らせてどれがよいのかを比較できます。交通、徴税、教育、医療、福祉などの政策比較などは、以前よりも計算できる可能性は高くなっていますね。
赤羽さん
シミュレーションモデルの正しさを競うようなことになりそうですね。
山本さん 「正しさ」とは何か、という主題にもなってきますね。Web3でさまざまなデータの信頼性が担保されるようになり、AIでシミュレーションができるということは私たちに課題の解決の選択肢を与えてくれると同時に、責任のある判断を求めることになっています。
花谷さん 個人が個人の行動について責任を持つことが自律やその先の自由の根底にあると思います。シミュレーションも含め、AIが私たちをアシストすることで生活に便利な面は増えるでしょう。一方でAIを使って選んでいるようで何らかの基準で選ばせられている世界になるのかもしれません。
山本さん 世の中は自律する個人が活動しやすい方向に動いています。山本はメタバースにおける価値交換の視点で、花谷さんは個人情報と情報銀行の視点で、赤羽さんは、ブロックチェーン、Web3の視点で、自律分散社会についてNTTデータで講演する機会があります。
こちらの対談で3名の自律分散社会に対する価値観を共有しています。全体感を把握したうえで講演をお聞きいただくとお楽しみいただけると思います。

講演について

NTTデータが開催するオンラインカンファレンスInnovation Conference 2023では、2023年1月24日(火)、25日(水)の2日間、「Realizing a Sustainable Future ~先進のテクノロジーで、先見の事業変革を。~」と題して、NTTデータが目指す「つながる」社会像や、それを実現するための最新テクノロジーについて発信します。
そこに今回の記事で、自律分散社会の座談会に参加した、山本英生さん、花谷昌弘さん、赤羽喜治さんがそれぞれのテーマで講演をします。

以下のNTT DATA Innovation Conference 2023公式サイトよりご登録ください。カンファレンスの詳細についてはこちらをご覧ください。

株式会社NTTデータ 
金融イノベーション本部 イノベーションリーダーシップ統括部 統括部長
山本英生さん


SDGsを推進するために重要な「サステナブルファイナンス」(社会をより持続可能な形に転換していくために資金を活用する金融の在り方)について、その現状や今後の展望を、事例なども交えて紹介します。
加えて、金融における最新技術に関する活用動向・事例や展望についても情報発信・紹介します。具体的なキーワードとしては例えば、グリーン、ビッグデータ、データガバナンス、センシングファイナンス、メタバース、顧客タッチポイント、AI、RPA、オープンバンキング、ブロックチェーン、中小企業支援、デザイン思考、量子コンピューター、など幅広い領域を対象とします。

株式会社NTTデータ 
ソーシャルデザイン推進室 部長
花谷昌弘さん


NTTデータ入社以来、公共機関向けの業務に携わる中で、パーソナルデータビジネスに深く関わるようになる。近年はEUでのMyDataGlobalの取組やフランスでのFingとの実証実験などで得られた知見をベースに、パーソナルデータ活用の第一人者として、より効率的な社会を紹介し、そのために必要な社会制度、インフラなどについても発信している。著書に『情報銀行のすべて』(ダイヤモンド社、2019年)

株式会社NTTデータ 
金融戦略本部 技術戦略推進部 自律分散社会ストラテジスト
赤羽喜治さん


ブロックチェーン技術を社会インフラに応用する際には、技術のみならず法制度や慣習も視野に入れた検討、あるいはその変更のための当局等への働きかけなども必要となります。一方で公平性や透明性といった観点で、すべてのステークホルダーの要求を満たすための調整も重要です。
これまで行ってきた貿易DXへのブロックチェーン適用の取り組み経験や、そこから見えてきた課題について発信し、同様の社会インフラへの横展開に貢献します。
またCBDC・デジタル通貨を中心に、今後の自律分散社会を見据えたブロックチェーン技術をはじめとする分散技術の社会インフラへの活用を発信します。
※本記事の内容は、執筆者および協力いただいた方が所属する会社・団体の意見を代表するものではありません。
※記事中の所属・役職名は取材当時のものです。
※感染防止対策を講じたうえで取材を行っています。

企業の研究開発部門で、ナレッジマネジメント、Web系アプリケーションの研究開発に従事。事業部門で、業務プロセスの分析と業務設計を行い、事務の集中化やヘルプデスクの安定運用のための機械学習の適用などを経験。現在は金融分野における機械学習の応用を目的とし、自然言語処理、説明可能性、AIの公平性、異常検知などの調査、ユースケースの検討に従事。

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