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コラム

超簡単NFT出品講座 ! ~Z世代がやってみた!思わぬ収入源に!?~

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NFTって何の略かご存じですか?「Non-Fungible-Token( 非代替性トークン)」と呼ばれる技術のことを指します。最近よく耳にしますよね。でも、NFTってなんのこと?どんな技術?何に使われているの?といった疑問を持った人がたくさんいるかと思います。
今回はNFTの基本中の基本をおさらいし、金融の知識もデジタルの知識もほとんどない大学生がNFTを使って実際に写真を出品してみるまでに密着してみます!あなたも自分の撮った写真が作品として出品できるようになります!思わぬ収入源になるかも!?

NFTってなんのこと?

NFTで話題のニュースとして、インドネシアの大学生が5年間分の自撮り写真で作ったNFTアートが1億円になったというニュースがありました。自撮りが1億円になるというまさに夢のようなニュースですが、じゃあその「NFT」ってなんなのかと編集部でも話題になりました。
NFTとは「Non-Fungible-Token」の訳で、日本語だと非代替性トークンという名称になります。よくNFTとの比較として、暗号資産(かつて仮想通貨と呼ばれたもの)が挙げられます。暗号資産はNFTと異なり、FTと呼ばれるもので、「Fungible-Token(代替性トークン)」の一種です。NFTとは以下のような違いがあります。

非代替性トークン(NFT)    :    同じトークンが存在せず、同じ価値を持つものと交換できない。
代替性トークン(NF)        :    同じトークンが存在し、同じ価値を持つものと交換できる。

つまり、NFTは芸術品のようなもので、1つとして同じものはない、唯一無二のものであるという認識でいいと思います。
このNFTやFTは「ブロックチェーン」という仕組みによって成り立っています。「言葉は聞いたことがあるけど難しそう」と思うかもしれませんが、心配しなくても大丈夫です!ブロックチェーンは「安心して価値交換ができるより進化したインターネット」と言えるもので、Web3と呼ばれている新しい世界が広がっています。そこでは、取引の履歴を全員で見ることができ、データの信頼性が可視化されています。ブロックチェーンによって、管理する人がいなくても安全な取引を実現することができます。

じゃあNFTって何に使われているの?

NFTのことは分かったけど、じゃあ何に使われているの?という疑問が湧くかと思います。冒頭のインドネシアの大学生が、NFTアートで1億円を稼いだという例のように、ネット上では簡単にコピーできてしまうデジタルアートをNFTで唯一無二である証明を付与して取引することもあります。2021年3月にTwitter創業者のジャック・ドーシー氏が自身の初めてのTweetを出品し、3億円で落札されたことも有名です。
他にも、ゲーム内のアイテムにNFTを付与することで、プレイヤー同士の取引を可能にすることができます。アイテムのユニーク性や、レア度を証明することができます。サッカーのゲームで例えると、「この選手のスーパーレアは世界で10枚しかない」事が証明され、価値の希少性が出てきて、射幸心を煽るわけです。また、芸能人やアイドルのデジタルカードがNFTとして取引されることもあります。
全ての例に共通することですが、NFTは所有者を明確に定義してくれるため、コレクションの正当性を高めてくれるのです。
あなたにも好きなものや趣味があったら、「NFT ○○(好きなもの・趣味)」で検索してみてください。もしかしたら、デジタル空間に無限の可能性が広がっているかもしれません!筆者はサウナが好きなので、「NFT サウナ」で検索してみたところ、『サウナランド』という雑誌の出版する権利が約276万円で取引された事例があることを知り、素直に驚きました。

実践!写真をNFTで出品してみよう!

さて、NFTへの興味や理解が深まってきたところで、実際に写真をNFTとして出品してみようと思います。ご興味のある方は一緒にやってみましょう!
まず、必要なものをリストアップしてみます。結構たくさん用意するものがあるので、注意が必要です。一緒に用意していきましょう。

準備するものリスト
・MetaMask(お財布)
・OpenSea(出品場所)
・あなたの撮った写真(出品するもの)

Step1 MetaMaskを入れる。

MetaMaskは暗号資産用のお財布みたいなもので、これから紹介するOpenSeaを利用するために必要になってきます。今回出品する写真を買ってくれそうな人が集まるNFTプラットフォームのことです。MetaMaskは様々なNFTのプラットフォームでの取引で必要になるので、アプリストアからダウンロードしておきましょう。

Step2 MetaMaskにPolygonのネットワークを追加する。

ここから少し難しくなります。OpenSeaで自分の撮った写真を出品する上で、Ethereum(イーサリアム)という暗号資産とPolygon(ポリゴン)という暗号資産を選ぶことができます。この2つの暗号資産では大きな違いがあります。 基本的にNFTの取引において主流であるのがEthereumです。しかし、Ethereumは様々なタイミングで費用が発生します。OpenSeaに出品する際に必要になるウォレットの初期化の費用や、ガス代と呼ばれる取引する際に発生する手数料が非常に高いです。一方で、Polygonはこうした費用がかからないため、初めてNFTを出品してみるという人にとてもおすすめです。

EthereumとPolygonの比較

今回はNFTを売ったり買ったりすることが目的ではないので、初期化費用もガス代もかからないPolygonを使っていきます。しかし、MetaMask(お財布)がEthereumには対応しているものの、Polygonには対応していないため、自分で設定する必要があります。難しくないので一緒に設定してみましょう。
まず、MetaMaskを開いて、上部のイーサリアムメインネットをクリックすると、ネットワークが表示されます。下のネットワークの追加を押して、Polygonのネットワークの追加を行います。

そうするとネットワークの追加画面が現れるので、下の画像を参考に入力を行ってください。Polygonの公式ホームページにも載っているので不安な方はそちらから参照してください。入力し、保存を押したら完了です。

Step3 OpenSeaとMetaMaskを接続する。

下準備が終わったところで、OpenSea(出品場所)とMetaMask(お財布)を接続します。接続しないと、もし出品したNFTが売れた場合に暗号資産が手に入らなくなります。
接続は簡単で、OpenSeaを開き、「Create」を押します。そうすると、「Connect your wallet.」という画面が出で来るので、MetaMaskを選択します。これで接続完了になります!もしうまくつながらない時は、MetaMaskが起動していない可能性あるのでGoogle Chromeの右上の拡張機能で起動させてください。

Step4 OpenSeaで「My Collections」を設定する。

OpenSeaとMetaMaskの接続が完了したら、次に「My Collections」の設定を行います。OpenSeaの右上のアイコンにカーソルを合わせると、My Collectionsというものがあります。

そこを開いて、「Create a Collection」で設定を行います。以下の項目があります。

Logo image、Featured image、Banner image
:お好きな写真を入れてください。SNSのアカウントを作るときに設定する画像のようなものです。

URL、Description
:自分が運営しているWebサイトのリンクや説明文を記入するところになります。

Category:性別や国籍などの自分の属性を記載します。

Links:Instagram等のアカウントを紐づけることができます。

Creator Earnings
:自分の出品した作品が誰かに購入され、購入した人が他の誰かに売却した際に、自分に入る収益の割合を最大10%までの数値で決めることができます。一度、作品が自分の手元を離れたとしても、転売されると収益が入る仕組みになっています。

Blockchain
:EthereumかPolygonを選択できます。少し前に説明した通り、Ethereumは様々な部分で費用がかかるため、今回はPolygonを選択します。

Display theme
:自分のNFTの作品がどのように表示されるかを選ぶことができます。

以上の入力が終了したら、Createを押して「My Collections」の設定は終了です!あと少しです!がんばりましょう!

Step5 OpenSeaに撮った写真を出品する!

長い下準備が必要でしたが、ようやく自分で撮った写真を出品する段階です!OpenSeaの画面でCreateを押します。ここから、自分の撮った写真をアップロードしていきます。ちなみに、写真ではなくても、絵でも音楽でも大丈夫です。

Image, Video, Audio, or 3D Model:ここに自分が撮った写真などを入れます。

Name:作品の名前を入力します。

Eternal Link:関連するHPのリンクなどがあれば入力します。

Description:作品の説明を入れます。

Collection:1つ前に作成したCollectionを選択します。

Properties
:出品者の属性や写真の属性などを好きに入力できます。入れなくても問題ありません。

Levels, Stats    
:Propertiesと似ていて好きなバロメーターを入力できます。こちらも必要なければ入力しなくて問題ありません。

Unlockable Content:購入者限定のコンテンツを作成できます。今回は使用しません。

Explicit & Sensitive Content:作品がセンシティブな場合は選択します。

Supply:出品する数です。

Blockchain:EthereumかPolygonを選択できます。今回はPolygonを選びます。

以上の項目を入力し終わったらCreateを押して完了です。これで写真のNFT化に成功しました!あとは出品をするだけです。

作成が完了したら、右上に表示されるSellをクリックすると出品について設定するページに飛びます。

決めることは価格と期限です。今回は0.001ETH($3.15程度)で設定しました。ETHはEthereumのことです。期限もデフォルトで7日間に設定されていたので、今回はそのまま使用します。下のFeesの2.5%というのは、もし購入者がいた場合に、2.5%分がサービス料として差し引かれるということを示しています。大手フリマアプリにもある手数料と一緒です。そして、設定が終われば、Complete listingを押し、MetaMaskが表示されて署名を行えば出品完了です!お疲れさまでした!

まとめ ~NFTのあるミライ~

いかがでしたでしょうか?NFTなんて遠い世界の話だと思っていましたが、意外と簡単に出品することができました。この記事を読んで、「大学生にもできたなら私にもできるかも」と思っていただけたら嬉しいです。

社会では希少性に高い価値が付きます。自分の手で唯一無二を作り、証明が簡単にできるということは、今までには想像もつかなかったものに価値が付く可能性があるということです。今はまだ宝くじのような感覚かもしれませんが、近い将来、NFTは確実に主要なビジネスとして普及していくと感じています。

SNSでいいねを沢山もらった写真や自撮り写真を出品してみたら思わぬ収入に繋がるかもしれません。これがWeb3という新しいネットワークの世界です。5年後はアニメのようなバーチャル空間で仕事や購買をしている可能性があります。なんだかワクワクしてきませんか?
本記事の内容は、執筆者および協力いただいた方が所属する会社・団体の意見を代表するものではありません。
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執筆 オクトノット編集部

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