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DXだけじゃない!EXやGXなど、旬な●Xワードをまとめてチェック!

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最近よく聞くDXという言葉、CMなどでも聞かれますし、すっかり市民権を得ましたね。皆さんは、DX以外にもいろんな”●X”というキーワードがあることをご存知でしょうか?今回は、DXはもちろん、巷で話題の●Xというワードにスポットを当てながら、今どきのビジネストレンドをチェックします。

”●X”チャレンジ:問題

ジャジャン♪
いきなりですが、問題です。

あなたは、とある会社のシステム部5年目社員です。
略語大好きな上司のD課長からこんなふうに声をかけられました。

「SX やGXを意識して、CXはもちろん、EXの向上にも寄与するDX施策を検討してほしい!」

D課長からのオーダーは理解できましたか?
(無理矢理感満載ですが、一応通じる日本語になっていると思います。)

理解できた方、素晴らしい!!
(難問ですが、オーダーに応えるべく施策の検討をお願いします。)

えっ…??(笑)となった方、ぜひ続きをご覧ください。

”●X”チャレンジ:回答、解説

SX やGXを意識して、CXはもちろん、EXの向上にも寄与するDX施策を検討してほしい!
まずは、登場したキーワードをアルファベット順に確認しましょう。
(D課長の発言に含まれない毛色違いのFXを強引に挟みましたが、CDEFGと連続で並びがいいですね♪)
CX Customer eXperience(カスタマーエクスペリエンス)

直訳すると「顧客体験」。「顧客体験価値」とも。
商品購入前の検討から実際の購入、その後のサポートまで、顧客の購買体験全体のこと。その体験で顧客が得た満足感などの心理的、感覚的な価値も含まれます。

事例:「ライフネット生命のCX向上のカギとは?」気になる方はこちら
DX Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)

直訳すると「デジタルによる変換・変容」。
企業がデータとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。※1

詳細&事例:奥が深いDX。もっと知りたい方はこちら
EX Employee eXperience(エンプロイーエクスペリエンス)

直訳すると「従業員体験」。前述の“CX”から派生した概念。
採用から入社後の教育、業務、異動といった、従業員が経験するあらゆる体験価値のこと。それらを通じて、従業員の満足度やモチベーションの向上、エンゲージメントの強化を図る、という文脈で用いられることが多い。
働き方改革はもちろん、優秀な人財がすぐ転職してしまう…といった人財の流動性の高まりを背景に、最近注目されています。
FX Foreign eXchange(フォーリンエクスチェンジ)

「外国為替」「外国為替証拠金取引」のこと。
GX Green Transformation(グリーントランスフォーメーション)

企業や産業構造、社会を変革することで、カーボンニュートラルと経済成長を両立させ、環境負荷を最小化した持続可能な世界、循環型社会を実現すること。※2
平たく言うと、大量生産・大量消費・大量廃棄はやめて、経済成長を維持しながら、環境に優しい社会・企業に変わっていきましょう、ということ。省エネや再エネ、リサイクルなど、エコ活動の推進が求められます。

参考 : カーボンニュートラルって何?と思った方はこちら
SX Sustainability/Sustainable Transformation(サステナビリティ/サステナブル トランスフォーメーション)

「企業のサステナビリティ(企業の稼ぐ力の持続性)」と「社会のサステナビリティ(将来的な社会の姿や持続可能性)」の両立を目指す経営の在り方、および投資家との対話の在り方。※3
平たく言うと、短期的な経済的利益の追求ではなく、中長期的な目線で環境や社会(SDGs)に配慮・貢献しながら、ステークホルダーみんなで企業価値向上に取り組みましょう、ということ。

以上、問題の中に登場した●Xをご紹介しました。
D課長の言わんとすることは、わかるようになりましたか?


これだけ●Xが揃うと、AXからZXまで、コンプリートしてみたくなりますね。(重複も気になりますが…)

応用がききそうなので、目指すビジョンに合ったワードを作ってみるのもおもしろいかもしれません。
例えば、顧客、従業員以外のステークホルダーといえば、株主や投資家が思い浮かびます。IR担当の方、Investor eXperience = IXなんてどうでしょう。海外のサイトだといろいろヒットしますが、国内だと「投資家体験」という意味での利用はまだ少なそうです。

※1 出典 : 経済産業省「「DX 推進指標」とそのガイダンス」
※2 参考 : デロイト トーマツ HP
※3 出典 : 経済産業省「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会 中間取りまとめ」

「X」の意味

CXからSXまで並べてみると、「X」の意味は2つに大別されることがわかりました。
おさらいも兼ねて、改めて振り返りましょう。
●× Transformation    DX、GX、SX        
変革、変化 (Trans:交差するという意味から「X」が略語として使われます。)

価値観や概念など、“変革の先に目指すビジョン”や“手段”を意味する言葉とセットで使われています。
いずれも、「新たな価値創出やビジョンの実現に向けて、社会や企業のビジネスモデルを変革する」という意味合いですね。

変化と聞くと“change”を思い浮かべますが、“transformation”は、「変革」「一変」というように”大きく変わる”というニュアンスが強いようです。小手先の「変更(change)」ではなく、抜本的な「変革(transformation)」であることを意識しておく必要がありそうです。
●×Experience  CX、EX、UX
体験・経験

顧客や従業員など、“人の属性“を表す言葉とセットで使われています。
人が経験する“一連の体験”という意味はもちろん、それらを通じて得られる満足感やモチベーションといった、人の“気持ち”にも着目している点がポイントでしょうか。

消費スタイルが、「モノ」から「コト」、最近では「トキ消費※」へ変化していると言われています。継続的に商品やサービスの価値を高め、人(顧客や従業員)との関係性を深化させていくには、大事な視点ですね。

※User eXperience :後述
※トキ消費:モノ、コトに続く消費潮流。その時・その場でしか味わえない盛り上がりを楽しむ消費スタイル。(参考:博報堂WEBマガジン​​)
(参考)
●×Exchange  FX、JPX

交換・両替

金融では、両替・為替・取引所という意味で使われることが多いようです。
※Japan Exchange Group :日本取引所グループ

その他の知っておきたい「X」ワード

Xを含むキーワードは、他にもこのようなものがあります。
UI/UX
User Interface(ユーザーインターフェイス)

ユーザーが製品やサービスを利用する際の操作方法や仕組みのこと。

User Experience(ユーザーエクスペリエンス)
CXと同様の概念。ただし、“顧客(Customer)”ではなく“ユーザー”としての体験や感情が対象となるため、CXに比べて体験範囲は限定されます。

詳細&事例:UI/UXをもっと知りたい方はこちら
XR  Extended Reality(エクステンデッドリアリティ/クロスリアリティ)

AR(拡張現実)・VR(バーチャルリアリティ/仮想現実)・MR(複合現実)など現実世界と仮想世界を融合し、新たな体験を実現する先端技術の総称。

詳細&事例:AR・VR・MRを深堀したい方はこちら

終わりに

今回はいろんな●Xをご紹介しました。
皆さん、何個ぐらいご存知でしたか?

仕事をしているとよく目新しい横文字や略語、バズワードに出くわします。
このような言葉は使い慣れると便利な一方、曖昧で抽象的なものも多く、お互いわかったつもりで実はまったく違うことを考えていた、なんてこともありがちです。そもそも相手は知らない言葉かもしれません。乱用にはくれぐれも注意ですね。(さすがに、D課長のような発言はなかなか聞かれませんが(笑))

この時代わからない言葉はネット検索で一発です。
そういう意味では、次から次に登場する横文字やバズワードを覚えることに大した意味はないかもしれません。でも、もしビジネスに行き詰まってお悩みの方がいましたら、●Xというキーワードが解決に向けたヒント、もしくは価値創造のスパイスになってくれるかもしれません。
”●X”が、皆さんのビジネスの一助になりましたら幸いです。

余談

ビジネスシーン以外に目を向けると、Xがつくワードは他にもいっぱいありますね。
ドク○ーX、プロジェ○トX、Xジャパ○など、どれも一大ブームを巻き起こしました。“未知”を意味する「X」はどこかミステリアスで惹きつけられる、そんな印象があるように思います。DXに限らず、「X」ワードは人気ですね。

先日、ネットニュースを見ていたら「DX」と目に入り、おやっと思ったら、ダウ○タウ○DXでした。
そっちか…(いや、むしろこっちが元祖DX!?)

―――と、そんなこともありますが、皆さんこれからも”●X”に注目です!

「SX やGXを意識して、CXはもちろん、EXの向上にも寄与するDX施策を検討してほしい!」


もし、こんなオーダーをもらってお困りの方がいらっしゃいましたら、NTTデータのHPにお立ち寄りいただけたらと思います。ぜひ一緒に答え探しをさせてください。


XOXO, Gossip Gir・・・や、IT girl.
(このネタ、何%の人にわかってもらえるんだろう…)

※本記事の内容は、執筆者および協力いただいた方が所属する会社・団体の意見を代表するものではありません。
※記事中の所属・役職名は取材当時のものです。
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執筆 自称 IT girl N

it girl(イットガール)にならぬ、海外ドラマ好きIT girl(アイティーガール)。ガールかどうかは…ご愛嬌(笑)
文系出身の情報系素人ながら、新卒で株式会社NTTデータに入社。以降、金融勘定系プロジェクトを中心に、開発、維持運用、営業などシステムに関わる幅広い業務に従事。現在は、グリーンビジネスの企画、推進に注力。オクトノットでは、情報系素人の気持ちを大事に、小難しい業界用語やITトレンドを楽しく♪わかりやすく◎発信していきたいと思います。

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